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二世帯住宅考
せっかく一緒に住むのだから、玄関や台所は共通・・・という妙な既成概念が私たちの住宅への考え方を支配していたようです。血の繋がった家族なんだから、別々の生活というような水臭いことは止めましょう!体裁もあるし・・・
でも血の繋がった家族と言えど、いや、むしろ親族だから良好な関係を維持して行くべきなのでしょう。
つまり、集合住宅のように同じ屋根の下でも、それぞれの生活は別々にすることを前提に家づくりを考えることが必要なのです。冷たいと思われる方もいらっしゃるでしょうが、長い間生活して行く上では大切な考え方だと思います。
基本的に独立した生活空間を用意して、共有できるものはなにか?生活の変化に対応して共有できるものが可変なものになりえるか?というように柔軟に考えるべきでしょう。
将来的に可変であるということは、空間的にも便利であるだけでなく、精神的にもゆとりを生むことになるのです。そして、心のゆとりは、よりよい人間関係を育みやすくなるのです。
他人の家を表面的に見て真似をすることは避けてください。生活スタイルは人によって全て異なります。まず、自分や両親の生活スタイルをじっくり考えた上で他のアイデアを参考にするのはいいのですが、方針のないまま真似をすると後で後悔することが多いようです。
くれぐれも自分達の生活スタイルを崩すことなく、快適に住む方法を考えていくべきなのでしょう。
二世帯住宅の傾向
家制度の名残なのでしょうが、息子夫婦の親との同居が一般的でした。しかし、今では、娘夫婦との同居を望む親世帯が増えている傾向にあるようです。やはり、滞在時間が長く家事を一緒にすることが多い娘さんとの同居のほうが、気楽だと考える人が多いようです。
二世帯住宅を考える際に、『娘夫婦と同居』の場合『息子夫婦と同居』の場合でプランが大きく変わってくるといっていいでしょう。
娘夫婦との同居の場合は、娘の配偶者への配慮が特に必要で、玄関を別々に設けキッチンを共有するケースが考えられると思います。その際に、冷蔵庫だけは別々にすることが大切で、キッチンに2台並べたり、または寝室にミニ冷蔵庫を置くなどの配慮が必要です。
息子夫婦との同居の場合は、奥さんへの配慮が特に必要です。玄関は一つでも、キッチンや浴室・洗面室等の水廻りは分離することが大切です。
いずれの場合にも、それそれの生活の独立性を確保することが重要です。防音、プライバシーには配慮したいものです。
二世帯住宅はバリアフリー対応住宅
住宅を取得する世代は30代から40代前半が多いようです。住宅ローン返済期間は25年程度が一般的で、子供の成長等を考慮に入れると、その傾向は普遍的なものだと思います。
そうすると二世帯住宅の場合、同居するご両親は50代後半より上の方が多くなるわけですから、高齢者予備軍または高齢者の世代になるわけです。とうぜん身体機能は衰えていくわけですから、バリアフリーに配慮した家づくりが必要不可欠になります。また、若い世帯の方も、20年後にはご両親の年代になるわけですから、自分達がやがて直面する課題として考えてください。
高齢者に配慮したバリアフリー住宅では、まず足元に対する配慮が必要です。極力無駄な段差はなくして計画を進めてください。
移動空間の廊下から部屋に入る部分については段差をなくすか、あるいは、和室へ移動する場合は、段差のない配慮または車椅子の座面の高さ(40cm程度)の段差を設けて移動しやすいようにしてください。
さらに、廊下や階段の幅を手摺をつけても支障のないように広く確保することも必要です。将来、どの場所に手摺をつけても支障のないように壁下地にも配慮が必要です。
水廻りについても充分な広さを確保し、出入口の幅も80cm程度は確保したいものです。
扉も引き戸か折れ戸が望ましいです。
二世帯が暮らす為の配慮
ライフスタイルや生活時間が違う世帯が一緒に暮らすということは、おたがいの生活を尊重することはいうまでもありません。気兼ねなく暮らす為には、空間的にも配慮が必要です。
●玄関を分ける
人の出入りの中心となる玄関を分けると自分達の出入りだけでなく、客も招きにくいというハードルを取り払うことが可能です。また、2世帯を2層に分けた構成ですと、外階段を設け2階の玄関に直接アクセスできるようにするといいでしょう。
●キッチンを分ける
娘夫婦の場合には一緒でもよいのでしょうが、息子夫婦の場合はやはり分けたほうがよいでしょう。家事のやり方の違いがもっとも目に付く場所ですありますので、大切なポイントになるでしょう。
2世帯で食事をする際には、どちらかのキッチンを使用すればいいのですから家族円満のための必要経費だとお考え下さい。
●電話、ガス、電気などの公共料金を分ける
金銭の問題は、小さなところから配慮が必要です。親族だから水臭いことはと考えずに、節度を守ることが大切です。
●浴室、洗面所を分ける
生活時間が集中したり、ずれたりする場所です。音の問題も配慮しながら、分離してください。
ともにバリアフリーにしておくことをお奨めします。
共有部分の工夫
完全分離だけじゃ、物足りない。せっかく二世帯が住むのだから共有部分を工夫したいとお考えの方も多いと思います。
●リビングの共有
リビングといっても、家族の気配を感じながらも、それぞれお気に入りの場所でくつろぎの場所が必要なのは単世帯でも同様です。二世帯の場合は、広めに空間を確保できるようにして下さい。
来客時等には可動間仕切りで区画するようにすることも望ましいでしょう。
●キッチンの共有
妻と姑だけが隔離されたキッチンに追いやられないように、家族で料理を楽しめる雰囲気づくりも必要です。
アイランド型キッチン等でオープンな構成にしたり、料理の量が多くなるので配膳カウンターを設けたり、ガスコンロを余分に設けたりすることも、いいのではないでしょうか?その場合も冷蔵庫は各世帯に一つにして下さい。
●洗面所やトイレの共有
朝の準備時間に込み合う場所ですので、原則的に各世帯に一つずつ必要です。どうしても共有する場合は、洗面用のシンクは二つにする等の配慮が必要です。
生活時間が二世帯で異なっている場合は、共有すると経済的ですね。
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